年上女性とのヒモ生活とその結末
IT企業でシステムエンジニアをしている29歳男性です。
私が大学生で20歳前後だったころの話になります。
当時は都内で一人暮らしをしていました。
奨学金の打ち切りの危機に
私の実家はあまり裕福ではなく、仕送りをする余裕もなかったので、奨学金をもらって大学に通っていました。
アルバイトを掛け持ちし、月13万ほどの生活費を捻出していました。
時給が良い深夜帯のシフトのバーでのアルバイトと、休日は派遣会社に登録して日雇いのアルバイトをしていました。
しかし、大学3年生の頃当時バイトしていたバーが閉店することになってしまいました。
日雇いのアルバイトを増やしましたが、肉体労働で体力的にキツイく長時間労働のものも多く、大学との両立が難しくなってきました。
生活費が稼げないと東京で暮らしてはいけないので、バイトのシフトは減らせません
次第に大学に足が遠のき成績も下降して奨学金打ち切りの危機に直面し、このままでは退学だというところまで追い詰められました。
年上女性とのヒモ生活の始まり
精神的にもかなり追い詰められており、お金の悩みなく大学に通っている同級生たちに恨みすら感じることもあり、友人との付き合いも減っていきました。
誰かにこの苦しい胸の内をわかってほしい。
そんな思いを抱えているうちに、以前働いていたバーで知り合った社会人のお姉さんからメールが届きました。
彼女は当時26,7歳で、都内の大手企業で事務職をしていました。
彼女がお店に通う中で趣味が共通ということがきっかけで親しくなり、連絡先を交換していたのです。
久しぶりに彼女と会い、お互いの近況に話が及んだ際に私は自分の苦境を打ち明けました。
年上の社会人女性ということもあり、彼女になら同級生には言えない苦しい状況を素直に話せました。
彼女は親身になって話を聞いてくれ、久しぶりに人の優しさに触れた私は感極まって思わず涙。
そんな私を慰めるよに彼女は寄り添ってくれ、気づけば男女の仲になっていました。
その後、彼女から同棲を誘いを受けました。
ヒモ生活のその後
彼女は、家賃光熱費を払うから私は大学の勉強に専念しなさいと申し出てくれました。
正直申し訳なかったのですが、私には願ってもない申し出でありがたく受け入れることにしました。
彼女からの援助を得て、バイトは一切せずに勉強に打ち込んだ結果成績はV字回復を遂げ、奨学金も打ち切られずに済みました。
しかし、私と彼女の心は離れ始めていました。
生活費を出してもらっているという意識から、どうしても彼女が上私が下の関係ができてしまい、彼女のご機嫌を取ることに疲れ果ててしまいました。
口論になると誰が金を出しているんだと必ず言われ、そうするとこちらは押し黙るしかなくストレスが溜まりノイローゼ気味に。
早く自立したいとの思いから、就職を決めると彼女のもとを早々に離れ、関係も疎遠になっていきました。
ヒモ生活より働く方がマシ
ヒモで暮らす人は、常に自分を下げてでも相手を満足させる必要があることを実感しました。
一時の窮地を救われたのは確かで今でも感謝していますが、自由のないヒモ生活を長く続けるくらいなら働くことの方がずっと楽だと感じました。
ヒモをずーっと続ける人間には、ある種の才能が備わっているのだと感心しました。